ティンパニーの起源太古の昔にまで遡ることができるティンパニの起源。ティンパニは大まかに言って、打楽器に分類されます。幼児にもできる手拍子を例に出すまでもなく、楽器としては打楽器は人間にとって最も根本的なものです。オーケストラの中で、大きな存在感をもつティンパニは、鍋型の胴体に被膜を張り、それをバチで叩くという構造をもち、バチで叩かれた被膜が振動し、それが胴体に伝わって共鳴することで音を発します。ティンパニの起源はそれこそ太古の昔にまで遡ることができるでしょう。ティンパニと思われる太鼓を刻んだプレートの最古の出土品は、紀元前2000年も前のものです。古代のギリシャ人、エジプト人、ヘブライ人などもティンパニ風の打楽器を用いたことがわかっています。特に、古代ギリシャ人たちの楽器は、「ティンパノンTympanon」と呼ばれており、後のティンパニの語源と思われます。しかし、オスマン・トルコ帝国などアラブ世界の軍楽隊の太鼓が15 世紀にヨーロッパへ伝えられたことが、現在のティンパニの直接的先祖と言えるでしょう。 ジャンル別一覧
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